小児への薬の飲ませ方
1.新生児期(生後0~1ヶ月未満)、乳児期(1ヶ月~1歳未満)
お腹がいっぱいで飲んでくれなかったり、食べ物と一緒に吐いてしまう事があるので、特に医師から指示がない場合、授乳の前に飲ませた方が良いが、忘れた時は授乳後でも構いません。
1日3回の場合は、朝、昼、夕と大体5~6時間間隔を空けると良いでしょう。
また、この時期は寝ていることが多いため、服薬時間に無理に起こさずに起きた時に飲ませ、その後5~6時間空ける方が良いでしょう。
次回の服用時間が近い場合は、1回分飛ばして次回より飲ませて、決して2回分まとめて飲まさないようにしましょう。
シロップ
そのままスプーンやスポイト、哺乳瓶の乳首を使って飲ませる
散剤
少量の水か湯冷ましで団子状にして上顎か頬にこすりつけ、その後湯冷ましを飲ませる
シロップ剤と散剤
一緒に混ぜてよいが、一口で飲める量にして
スポイトやスプーンで飲ませる
スポイトでは頬の内側に流し込むようにし、のどの奥には直接いらないように。
(配合変化がない限り1回分の液剤に1回分の散剤を混ぜて飲ませても良い)
2.幼児期(1~5歳)
新生児期、乳児期と同様、お腹がいっぱいで飲んでくれなかったり、
食べ物と一緒に吐いたりする事もあるので特に医師からの指示がない場合、薬の服用は食前でもかまいません。
散剤
あまり大きくないスプーンの上で少量の水に溶いて一口で飲める量にする。
1回で飲ませ、その後すぐに水やジュースを飲ませる。
最初に多めの水で溶いてしまうと、飲み終わる前に薬の苦味がでたり、量が多すぎて飲み残すこともあります。
できるだけ少量の水で溶くと飲ませやすいようです。
ドライシロップ剤の場合、溶かして時間が経つにつれて、薬の苦味が出てくることがあるので、溶かしたら早めに飲ませることが重要です。
商品名(色、味) | 混ぜると飲みやすくなるもの | 混ぜると飲みにくくなるもの |
---|---|---|
カロナール細粒 薄いオレンジ(甘い味、多少苦味あり) |
牛乳、水 | オレンジジュース、 リンゴジュース 〈苦味が増す〉 |
ザジテンドライシロップ 白色(甘い味) |
牛乳、リンゴジュース | 何に混ぜても比較的飲みやすい |
セフゾン細粒 ピンク色(イチゴ味) |
牛乳(イチゴミルク風) リンゴジュース |
飲むヨーグルト |
タミフルドライシロップ 白色~淡黄色 (ミックスフルーツ味) |
チョコレートアイス、ヨーグルト、 イチゴ味ヨーグルト、ココア、 オレンジジュース、スポーツドリンク |
乳酸菌飲料、バニラアイス、 リンゴジュース |
テオドールドライシロップ 白色(もも風味) |
乳酸菌飲料、牛乳、バニラアイス、 ヨーグルト、プリン |
麦茶、スポーツドリンク、 リンゴジュース(苦味が増す) |
上手に飲ませるためのヒント
散薬を飲める子供さんは
1)1回分の薬の入った袋の口を切る。
2)袋の中にスプーンで極少量(スプーン一杯以下)の水を入れる。
3)手早くかきまぜて、そのスプーンで子供の口のやや奥に入れる。
4)子供がゴックンできたら、誉めながら、好きな飲み物を飲ませる。
散薬が飲めない時の工夫
均一に混ぜるよりも、散薬をはさむようにして、匙にのせて食べさせる。
*パンに塗るチョコレートクリーム、
*ジャム(粒のあるイチゴよりリンゴがよい)
*アイスクリーム、ゼリー
*ドライシロップという粉の周りにお砂糖でコーティングした薬もあります。
これはそのまま飲んだ方が飲みやすいかもしれません。